みなさんは、2023年9月6日の15時50分ごろに起こった電動キックボードと60代女性の衝突事故について、ぶつかった時の衝撃がいったいどれほどだったか知りたくはありませんか?
ということで今回は「電動キックボードひき逃げ時の衝撃はどれくらい?実証実験を元に調査。」と題して記事をお届けいたします。
ぜひ最後までお付き合いください。
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電動キックボードひき逃げ時の衝撃はどれくらい?実証実験を元に調査。
さて、「電動キックボードひき逃げ時の衝撃はどれくらい?実証実験を元に調査。」について見ていく前に、まずは今回の電動キックボードのひき逃げに関するがいようをまとめておきましょう。
東京都豊島区の電動キックボードのひき逃げについて
事故が起こったのは、2023年9月6日の15時50分頃。
レンタルしたキックボードに乗って走行していた埼玉県吉川市の無職、伊藤明理那(めいりな)さんと60代女性が、東京都豊島区東池袋の歩道で衝突しました。
にも関わらず、伊藤容疑者はその場から逃走。
しかし近くにいた警察官に身柄を確保され、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)と道路交通法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕されました。
60代女性は、ぶつかった衝撃で転倒し、肋骨(ろっこつ)などを骨折する大ケガを負いました。
一般社団法人 日本骨折治療学会のHPには、肋骨の骨折に関して下記のような記載がありました。
肋骨骨折は、胸部外傷の中で最も多くみられるものです。 その原因は机やタンスの角にぶつけたというような軽度の外力によるものと、交通事故や高所からの転落といった大きな外力によるものがあります。 また、ゴルフのスイングなど体を捻ることで発生することもありますし、咳で骨折することもあります。
引用元:© 2004- 2023 Japanese Society for Fracture Repair All Rights Reserved.(https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip09.html)
大きな外力による場合には複数の肋骨が骨折することが多く、胸郭内の肺や心臓、大血管に損傷が及ぶことが多く、命にかかわってくる場合があります。
取り調べを行った池袋署の話によると、伊藤容疑者は次のように話しており、一部容疑を否認する形になっています。
- 「当たってはいないが、女性が転倒したのは私が原因だと思う」
- 「ルールを完全には理解しておらず、歩道を走行していいか知らなかった」
- 「速度は10キロより出ていた」
このルールについてですが、実は伊藤容疑者の乗っていた電動キックボードは、歩道での使用が許可されていない機種だったそうです。
また、歩道は最高時速6キロまでというルールをしっかり把握していなかった伊藤容疑者は、最高でその速度を大幅に超える時速20キロを超えて走行していたこともあったようです。
電動キックボードに関する道路交通法の改正ついて
この事故が起こった発端ともいえるのは、2023年7月1日以降適用されはじめた、改正後の道路交通法でした。
同法の改正により、電動キックボードに関するルールは下記のように変わっています。
法改正前は、電動キックボードは運転免許が必須だったが、そのうち特定小型原動機付自転車に該当するものであれば、新しいルールが適用されるようになった。例えば、16歳以上は運転免許“不要”(16歳未満は運転禁止)、最高速度が時速6キロ以下に制御されていれば、自転車通行可の歩道の走行が可能、ヘルメットの着用が“努力義務”となるなどの内容だ。
引用元: © SHUFU TO SEIKATSU SHA CO.,LTD. (https://www.jprime.jp/articles/-/29298)
この法改正について、世間からは「免許が必要なくなるなんてさすがに危険すぎる」という声がありました。
まさに今回の出来事は起こるべくして起こったともいえるかもしれません。
電動キックボードひき逃げ時の衝撃は?実証実験を元に調査。
さて、今回電動キックボードにひかれた女性は、肋骨を折る大けがをしてしまっていました。
ここで気になるのは、実際に人と電動キックボードがぶつかった場合にとれほどの衝撃が生まれているのかということです。
これに関して、実は電動キックボードと人の衝突の衝撃を調べる実験がJAFによって行われていますので、ご紹介いたします。
JAFによる電動キックボードを人の衝突時の衝撃実験。
JAFは、歩行者と電動キックボードがぶつかったことを想定した実験を行いました。
電動キックボードのスピードに関しては、時速20kmと時速6㎞の2パターンに分けて行われたということです。
その結果がこちら👇
まずは正面を向いた歩行者との衝突。ここでは歩行者とキックボードの1次衝突の後に、転倒という2次衝突が起こるわけだが、電動キックボードの乗員以上に、2次衝突で転倒する歩行者のダメージが大きいことが分かった。
時速6kmで衝突した際の歩行者のHICは4351.8。これが時速20kmになると6957.8まで跳ね上がる。電動キックボードは乗っていない人にとっても被害を与えることが明らかなわけで、特に回避行動が緩慢になりやすい高齢の歩行者などには、十分な注意が必要となるだろう。
引用元: © 2023 ベストカー. All rights reserved.(https://bestcarweb.jp/feature/column/688760?prd=2)
結果をまとめると次のようになります👇
- 時速6㎞のとき・・・HICは4351.8
- 時速20kmのとき・・・HICは6957.8
ちなみにこのHICという単語は、国土交通省のHPでは次のように説明されています。
HIC(Head Injury Criterion):ダミー頭部傷害の程度を示す指数をいう。
引用元:©平成29年度 オフセット前面衝突安全性能試験方法(https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/02assessment/data/h28_sankou3_3_3.pdf)
そしてこのHIC値ですが、HIC1000を超えると脳傷害の可能性が、HIC3000を超えると非常に高い確率で重篤な傷害が発生すると言われているそうです。
今回は時速6kmの場合でも、時速20kmの場合でも、どちらも3000HICを超えています。
今回は「当たってはいないが、女性が転倒したのは私が原因だと思う」と供述しているので、同じHIC値が出ていたか分かりません。
よって今回の電動キックボードのひき逃げの速度で衝突していたとすれば、被害女性の場合は、肋骨の骨折のみならず、場合によっては命を落としていたことも考えられるということです。
そのような最悪の事態にならなかった点は、本当に良かったと思います。
以上が「電動キックボードひき逃げ時の衝撃はどれくらい?実証実験を元に調査。」に関する情報です。
東京都豊島区の電動キックボードのひき逃げに対する世間の声
ここでは、東京都豊島区の電動キックボードのひき逃げに対する世間の声をまとめています。
此のボード使用が緩慢な道交法で運用されると報道された時から、起こるべくして起こった事件だと思います。運転免許修得の際交通法規も勉強しますがそれでも悪質な運転による事故が多発しており、自転車においてもしかり。利用可能な人の年齢や、利便性を考えると当然交通事故は多発するだろう。歩行者、運転者の事故を防止する為にも道交法を速やかに改正すべきでしょう。
引用元:© 2023 Kobunsha Co., Ltd. 無断転載を禁じます。
© Yahoo Japan(https://news.yahoo.co.jp/articles/f6805965bb0d78508b5eb645da77b695faaaff7c/comments)
乗り物の運転免許証は、ルールや規制法を理解し審査を経て、運転免許証が交付される者がクルマで公道を運転することが許される。 しかし、ルールの無視や規制法の違反を繰り返した者は、免許取り消しの罰を受けてクルマに乗れなくなる。 このような状況からも、ルール厳守と規制法の理解ができない16歳以上の人達に、電動キックボードの運転を許すべきではない。 16歳以上の者で、損害保険の加入、実名報道、顔出しは覚悟し、金銭的にも社会的にも罪を償うことができる者でなければならない。
引用元:© 2023 Kobunsha Co., Ltd. 無断転載を禁じます。
© Yahoo Japan(https://news.yahoo.co.jp/articles/f6805965bb0d78508b5eb645da77b695faaaff7c/comments)
被害者に落ち度がない以上、自動車による「ひき逃げ犯」と同じ扱いになると思われる。加害者の人権が制約されるのはやむをえない。もちろん必要以上に「さらす」のは良くないと思うが、違反者が想像以上に多いことは、法的な面も含めてルールの再検討の余地がありそうだ。
引用元:© 2023 Kobunsha Co., Ltd. 無断転載を禁じます。
© Yahoo Japan(https://news.yahoo.co.jp/articles/f6805965bb0d78508b5eb645da77b695faaaff7c/comments)
最近は免許不要のものが車道を走るようになって都内には走りにくい道が増えた。特に自転車やキックボードは免許を持たない人も多いので、車道の挙動を理解していない人も多い。後ろを全然意識していないとか、危険なすり抜けをしてくるとか。車道を走る物にはバックミラーと簡単に取得できるもので良いから免許制度を導入して欲しい。
引用元:© 2023 Kobunsha Co., Ltd. 無断転載を禁じます。
© Yahoo Japan(https://news.yahoo.co.jp/articles/f6805965bb0d78508b5eb645da77b695faaaff7c/comments)
今回の電動キックボードのひき逃げに関しては、やはり早期の法改正を求める声が多く挙がっていました。
また、今回は加害者の実名と顔写真がともに公開され、一部では「やりすぎなのではないか」という声もありましたが、ひき逃げ事件を起こしているなら当然という考え方の方が多かったように思えます。
この記事のまとめ
いかがでしたでしたでしょうか?
今回は「電動キックボードひき逃げ時の衝撃はどれくらい?実証実験を元に調査。」と題して記事をお届けいたしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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